「ほとんどのソールは張り替えられます」という心強いお言葉をいただき、パンクテイスト溢れるクレープソールを最新のヴィブラムのソール「Vi-Lite」に換えていただきました。その工程は上から貼るだけではなく、靴のケアも考えて、長く使えるように補強もしてくださるプロの技術。クレープソールは靴底剥がすことからです。これが大変そうでした。
ヴィブラムのソールに全面貼り替え、オールソール交換の模様を拝見しました。
靴の特性に合わせて、さまざまなやり方でソールを張り替えてくださる三越日本橋本店のヴィブラム「ソールファクター」(ヴィブラム公認のカスタマイズサービス)です。ご対応いただいたのはさすがにパンクテイストを感じさせるクレープソールをヴィブラムのソールにリペアするのは無理ではないか、と素人考えで伺ったところ、「ほとんどの靴底は貼り替えられると思います」とご対応いただいた「RESH.」の榊 圭さんのお言葉。
ということで、早速内部潜入してみました。
クレープソールは生ゴムでつくられていて、とても重くなることがあります。この靴もそうですが、頑丈に貼りつけられています。まずはその接着を剥がす作業が必要です。専用の溶剤があり、それを染み込ませながら、少しずつ剥がしていきます。周りを巻いている部分、その内側の部分、そして、アッパーについている部分に分かれます。
靴の特性に合わせて、さまざまなやり方でソールを張り替えてくださる三越日本橋本店のヴィブラム「ソールファクター」(ヴィブラム公認のカスタマイズサービス)です。ご対応いただいたのはさすがにパンクテイストを感じさせるクレープソールをヴィブラムのソールにリペアするのは無理ではないか、と素人考えで伺ったところ、「ほとんどの靴底は貼り替えられると思います」とご対応いただいた「RESH.」の榊 圭さんのお言葉。
ということで、早速内部潜入してみました。
クレープソールは生ゴムでつくられていて、とても重くなることがあります。この靴もそうですが、頑丈に貼りつけられています。まずはその接着を剥がす作業が必要です。専用の溶剤があり、それを染み込ませながら、少しずつ剥がしていきます。周りを巻いている部分、その内側の部分、そして、アッパーについている部分に分かれます。
やっとこまで登場して、強固に先着された部分をどんどん引き剥がしていきます。
クレープソールを全部剥がすとアッパーのみになります。4cmほどの厚みのソールだっただけにその厚みがなくなると随分印象が違います。
榊さんにチェックしていただいたところ、アッパーに直接ついているミッドソールの圧着が少し弱くなっていたようです。そこで、アッパーとミッドソールの更なる固定が必要との判断。所謂「マッケイ式製法」といわれるもので一度中敷を抜いて、アッパーとミッドソールを直接縫い付けて固定することにしました。ここで、この靴のアッパーは本社工場へと旅立ちました。縫いの時間は大体1週間程度です。
榊さんにチェックしていただいたところ、アッパーに直接ついているミッドソールの圧着が少し弱くなっていたようです。そこで、アッパーとミッドソールの更なる固定が必要との判断。所謂「マッケイ式製法」といわれるもので一度中敷を抜いて、アッパーとミッドソールを直接縫い付けて固定することにしました。ここで、この靴のアッパーは本社工場へと旅立ちました。縫いの時間は大体1週間程度です。
クレープソールとソールを剥がした後の印象はこんなに違います。全く別の靴のようです。
アッパーとミッドソールを縫い付けた後。糸が見えるので、しっかりついていることがわかります。
ソールはヴィブラムの「Vi-Lite」#9107 Tweetyを装着。軽快に歩ける軽さと耐久性、そして深い溝によるグリップ力のあるソールです。
まずは接着する部分を荒いヤスリで表面をざらざらにさせます。製品時の綺麗な表面より接着力を強化するためです。ソール、アッパーともに接着剤を塗っていきます。その後、少し乾かします。これも接着力を高める効果があります。
「これだけの軽さでこれだけの分厚い素材を気泡がなく焼ける(ソールをつくることを「焼く」と言います)のはヴィブラムの技術の高さだと思います」(榊さん)
まずは接着する部分を荒いヤスリで表面をざらざらにさせます。製品時の綺麗な表面より接着力を強化するためです。ソール、アッパーともに接着剤を塗っていきます。その後、少し乾かします。これも接着力を高める効果があります。
「これだけの軽さでこれだけの分厚い素材を気泡がなく焼ける(ソールをつくることを「焼く」と言います)のはヴィブラムの技術の高さだと思います」(榊さん)
材料を準備して、接着面を少し荒らします。その後接着剤を塗布して、少し乾かします。ちなみにソール側の溝は軽量化のためのもので、この状態でも十分接着できる。
接着に適した乾燥になったところでアッパーとソールを接着します。この位置決めはかなり重要な工程です。左右の印象を揃えるだけでなく、ソールのパフォーマンスを最大に引き出すためにも靴との相性を考えて位置を決めていきます。
靴のサイズに対して、どこに貼るとベストな位置なのか、これもまた経験と技術の賜物。
その後、機械で圧着させていきます。圧着後に全体を見せていただくとわかるのですが、ソールはひと回り大きいことがわかります。この圧着機だけではなく、手作業でやっとこを使い、丁寧にアッパーとソールを密着させていきます。何箇所もぐっと締めていくのです。
圧着機の中の靴。
ソールとアッパーのアンバランスもまたデザインになりそうな気もしました。
やっとこでの手作業が大事なのだとわかります。
その後はみ出している部分をアッパーのデザインに合わせて切り取っていきます。この工程は<「革底部分貼り替え」編>で詳しく書かせていただいています。
アッパーのデザインに合わせて、細かなヤスリで綺麗に整えていきます。そして靴墨を塗ってポリッシュをかけて完成です。
アッパーのデザインに合わせて、細かなヤスリで綺麗に整えていきます。そして靴墨を塗ってポリッシュをかけて完成です。
まさしく職人技。使っている刃物は普通の「OLFA」のカッターでした。
丁寧にヤスリで表面を整えながら、靴と一体化させていく。最後にポリッシュをかけて、靴墨を塗って完成!
元のクレープソールはパンキッシュでしたが、ヴィブラムのソールに貼り替えて、印象はガラッと変わり、エレガントな逸品になりました。三越日本橋本店の「ソールファクター」さま、ありがとうございました!
■日本橋三越 Vibram SOLE FACTOR(ヴィブラム ソールファクター)
HP:https://www.mistore.jp/store/nihombashi/service/men_shoerepair.html
■RESH.
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